開く

ご支援のお願い

宮城学院創立140周年記念事業募金のお願い

理事長・学院長 佐々木哲夫  

 宮城学院は、1886(明治19)年9月、米国ペンシュルバニア州を本拠地とする合衆国ドイツ改革派教会派遣の宣教師E. プールボー、W. ホーイ、M. オールトおよび横浜公会出身の日本人基督者押川方義らによって宮城県初の女学校として設立されました。最初の生徒10名はすぐに16名に増え、日本の将来は彼女たちの人格にかかっていると期待し、校舎建設の寄付を米国諸教会に訴え、1889年東三番丁に新校舎が建設されました。宮城学院創立時の熱気が伝わってきます。爾来、宮城学院は建学の精神である「福音主義キリスト教に基づいて学校教育を行い、神を畏れ敬い、自由かつ謙虚に真理を探究し、隣人愛に立ってすべての人の人格を尊重し、人類の福祉と世界の平和に貢献する女性を育成する」のもと日本近代化の歴史と共に歩んできました。

 「私立学校」は自由と責任を伴う教育機関です。私立学校の教育は、宗教改革者ルターの「神は両親を通して、両親と共に教育を行おうとして、家政・親権という秩序を設定させた」との「親の教育優先権」に淵源します。教育のための学校は神の要求に応える組織と考えられ、保護者や篤志家による寄付によって設立されました。その運営は「定款」ではなく「寄附行為」と表現され、創立の理念を正しく継承し実践することが重要視されました。宮城学院を卒業し国内外で「地の塩、世の光」として活躍している方は7万名余を数えております。教育は文化や理念を次世代に継承する使命的働きです。

 2026年に宮城学院は創立140周年を迎えます。46年前の1980年、東三番丁キャンパスは、桜ヶ丘キャンパスに全面移転しました。一粒社ヴォーリズ建築事務所の設計による統一されたレンガの校舎、広々とした緑の芝生、野鳥がさえずる森の清浄な空気に包まれた桜ヶ丘キャンパスは、全体が東北随一の美しいラーニング・コモンズになっています。今日ここに3,500名ほどの児童生徒学生たちが学んでいます。郊外型キャンパスで学ぶものにとって交通のアクセスと情報通信のアクセスは重要なインフラであり、都市文明の発展に応じて改善すべき喫緊の課題になっております。

 このたび、桜ヶ丘キャンパス北西地区に「中高新校舎(教室棟)」を建築し、また、長命ヶ丘東交差点南東角に「上谷刈駐車場とグラウンド」を整備することにいたしました。宮城学院の教育と社会的使命にご賛同をいただき、さらなる飛躍を果たすためのお力添えを賜りたく、本学を取り巻く関係の皆様(卒業生、在校生・保護者、教職員、一般篤志家、企業、団体など)に特段のご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。